◆◆【ホンニャラ絵日記】◆◆

カピパラと言えば・・・・。




ボクが子供のころに行ったことのある、草食動物がいっぱいいる広大な公園があった。

カピバラのテントはプレハブテントで、ビニールハウスみたいだった。
ドアを開けて入ると、いきなりカピバラが放し飼いになっていた。

室内には、人が２人並んで歩けるくらいの幅で、ロープが左右に２本張ってあり、１０ｍほど奥のドアまで伸びていた。
ロープのあちら側には、カピバラが自由に歩き回っていた。

僕と親は、しばらく考えた。
「こんな低いロープで、出てこないのかなぁ・・・」

ロープはひざ丈くらいだ。

「この動物、のんきそうだから、もしかして、このロープあったら、ここから出られないものと思い込んでるのかも・・・・」
「うん、きっと、馬鹿なんだろうね・・・」

僕たちは不思議に思いながら、左右に居るカピパラを見ながら、中央の通路を歩いて行った。
付き当たりの出口ドアまで来たとき、最後にもう一度振り返って見て、ボクは唖然とした。

「カピバラ、出てきてるよ！」

カピバラはローブの下をくぐり、ボクらの通ってきた道を横切り、反対側にあるロープの下をくぐって、その中に入って行った。

そう、つまり、ロープがあればその向こうには行けないと思っているのは、人間のほうだったのだ。
この２本のロープは、バカな人間を出口ドアまで誘導するための道案内だったのだ。
カピバラは自由に、このロープの下を行き来していたのだ。

カピバラの家に、人間が入らせてもらってるんだから、遠慮するのは人間のほうでいいのだｗ
今でも、テレビでカピバラを見ると、自由なカピバラの頭の良さ（？）を思い出し、愉快な気持ちになれるのだった。